
パナソニックが2つの先進AI技術を開発
CVPR2021に採択されました。
世界をリードする国際AI技術会議
[1] ホームアクションゲノム:対照的構成的アクション理解
カメラ、マイク、温度センサーなど、様々なセンサーを用いて、家庭における人々の日常的な行動を収集したデータセット「Home Action Genome」を開発しました。これまで小規模なデータセットが主流であった生活空間におけるマルチモーダルデータセットとしては、世界最大級の規模となります。本データセットを活用することで、AI研究者は機械学習や生活空間における人々の支援を目的としたAI研究の学習データとして活用することができます。
上記に加え、マルチモーダルかつ多視点における階層的な行動認識のための協調学習技術を開発しました。この技術を適用することで、異なる視点、センサー、階層的な行動、詳細な行動ラベル間で一貫性のある特徴を学習し、生活空間における複雑な行動の認識性能を向上させることができます。
この技術は、スタンフォード大学のデジタル AI テクノロジー センター、テクノロジー部門、およびスタンフォード ビジョン アンド ラーニング ラボが共同で行った研究の成果です。
図 1: 協調的構成的動作理解 (CCAU) すべてのモダリティを協調的にトレーニングすると、パフォーマンスが向上することがわかります。
ビデオレベルとアトミックアクションラベルの両方を使用したトレーニングを利用して、ビデオとアトミックアクションの両方が、両者間の構成上の相互作用の恩恵を受けられるようにします。
[2] AutoDO: スケーラブルな確率的暗黙的微分化によるラベルノイズを含む偏りのあるデータに対する堅牢な自動拡張
また、学習データの分布に応じて最適なデータ拡張を自動で行う新たな機械学習技術を開発しましたので、お知らせいたします。本技術は、利用可能なデータが非常に少ない実世界の状況にも適用可能です。当社の主要事業領域では、利用可能なデータの制約によりAI技術の適用が難しいケースが数多くあります。本技術を適用することで、データ拡張パラメータのチューニング作業が不要になり、パラメータを自動調整できるため、AI技術の適用範囲がより広がることが期待できます。今後は、本技術の研究開発をさらに加速させることで、身近な機器やシステムなど、実世界の環境で活用できるAI技術の実現を目指します。本技術は、パナソニックR&Dカンパニー オブ アメリカ 技術本部 デジタルAIテクノロジーセンター AIラボの研究成果です。
図 2: AutoDO はデータ拡張の問題 (共有ポリシー DA のジレンマ) を解決します。拡張されたトレーニング データ (青の破線) の分布は、潜在空間内のテスト データ (赤の実線) と一致しない可能性があります。
「2」は拡張不足ですが、「5」は拡張過剰です。その結果、従来の手法ではテスト分布に一致できず、学習された分類器f(θ)の判定は不正確になります。
これらの技術の詳細は、CVPR2021(2017年6月19日から開催予定)にて発表される予定です。
上記のメッセージはパナソニックの公式サイトからのものです。
投稿日時: 2021年6月3日